とんがり屋根の小さな村〜アルベロベッロ


小雨降るヴェニスを出航した船は
長靴の形をしたイタリア半島の
かかと部分に位置するプーリア州へ。
目覚めると澄み切った青空。
まだまだ夏を感じさせる輝く太陽が待っていました。


午前10時、船がバーリの港に接岸すると
エクスカーションツアーで世界遺産の村
アルベロベッロを訪ねます。
ツアーはアルベロベッロ以外にも
バーリの歴史散策やマテーラのサッシを訪ねる
ツアーなどから選ぶことができます。
ツアーはどれもひとり50~100ユーロ
所要時間は4-5時間ほどです。
ツアーに参加せずに自分たちで
自由に散策するのももちろんOK。
交通の便などを考慮して寄港地の予定を立てます。
また、日本から添乗員付きのクルーズツアーの場合は
旅行代金に寄港地のツアーが含まれていることが多いです。

バーリの港からバスで約1時間余り
白い壁と円錐形の屋根の家が並ぶ
アルベロベッロに到着です。
「トゥルッリ」と呼ばれるユニークな住居は
灰岩を積み上げただけで作られています。
ひとつの部屋にひとつの屋根を持つ建物「トゥルッロ」が
カーテンなどで隣の部屋と繋がっており
その集合体を「トゥルッリ」と呼びます。


おとぎの国のような可愛らしい家ですが
もともと南イタリアの大地は石灰岩地層が覆う痩せた大地。
16世紀、スペイン伯爵が領主だった時代
一帯に開拓農民が集められましたが
オリーブしか育たず厳しい生活を送っていました。
農民達は掘れば簡単に手に入る
石灰岩を利用して家を作りました。
厳しい生活環境だったゆえ
トゥルッリには釘やセメントなどの
接着用建材は一切使用されていません。
また、当時は家の数で税金を徴収していたため
領主が税金を逃れるために
すぐに壊せる家を作るように命じていたとのことです。

 

トゥルッリには様々な模様が描かれています。
太陽信仰や土着の魔よけともいわれていますが
本当の意味は謎のまま。

 

外気を遮断して室内を明るくする白壁は
外壁と内壁の間に土砂を詰めた二重構造で
屋根から落ちる雨水は
二重の壁の間を伝って床下の貯水槽に集められています。

古い家屋を改装したお土産屋やレストランも多く点在します。
プーリア州の名物でもある「耳たぶ」を意味する
もっちりした食感が特徴の「オレキエッテ」も売っています。
もちろんレストランでもいただけます。

 


お土産屋さんの店内から屋上へ上がらせてもらいうと
とんがり屋根の上にでてきました。
屋根は繋がっていて屋根伝いに歩けるようにもなっています。


現在も1000軒ほどのトゥルッリが残り
今でも立派に住居としての機能を果たし活用されています。
丘の斜面にたっているので、散策には長い階段状の坂道を
ひたすら上ります。
2時間ほどの滞在でしたが
範囲が小さいこともあり時間
は十分。

またバスに乗って港へと戻ります。

 

10 comments to “ とんがり屋根の小さな村〜アルベロベッロ”
  1. SECRET: 0
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    とんがり屋根の小さな村・・・
    素敵すぎるZ~~!!
    私も新しい感動発見の旅に出かけてみたいZ~!!
    ・・・写真見てるだけでもワクワクしてきますネ !!

  2. SECRET: 0
    PASS:
    テレビで何度か見かけましたが、
    屋根の模様など、現代的なものもあるのですね。>v<
    ファンタスティックな街ですねー!
    こういう街で、普通に生活している人々がいるんですかね?-0-; 普通にサラリーマンなんかしてる人が、普通に暮らしているのかしらん?
    こういう街に住んでいると、生活感覚が我々とはきっと違うだろうなぁ・・・・。

  3. SECRET: 0
    PASS:
    貧しい小作人が住んでいた家並が
    今では世界遺産となりたくさんの観光客で
    にぎわっています。
    ちなみに白川郷と姉妹都市関係なのだそうです。

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