かつてテーベと呼ばれていたルクソールは、古代エジプトの首都として栄えた都。
ナイル川を境に、太陽が昇る東岸は生者の世界、太陽が沈む西岸は死者の世界とされ、
険しい山の中に60を超える王家の墓が祀られている王家の谷がある。
中でも切り立った崖に築かれた男装の王女として知られる
ハトシェプスト女王葬祭殿は際立って美しい。
3階建てのテラスにはハトホルとアドビス神の礼拝堂を配している。
今から3500年も前に建てられたとは思えない壮麗な建築。
フランクロイドライトはきっとここからプレーリー様式を編み出したのではないだろうか。
王家の谷には60以上の墓が点在する。内部の壁には
死者の功績を綴ったヒエログリフがびっしりと描かれている。
これをひとつひとつ見ていると、中には意味不明な絵や変顔などが見つかり
ついにはおかしな絵文字ばかり追いかけてしまう。
本気で書いたとは思えないヘタウマな顔。
誰かに似ている。人の顔で「hr(ヘル)」と読むらしい。
お気に入りは眉毛鳥。置物があったら買ってしまうかも。
フクロウと思われ「m(メ、ム)」と読む。m(メ、ム)←絵文字に見える。
ヒエログリフは象形文字ではなく、表音文字。1つの文字に1つの音が表されている。
だから絵図を見て理解できるものでもなかった。
だけど、遺跡を見学していると見覚えのある絵に反応し、
やっぱり何て書いてあるのか知りたくなる。
そんな折にカイロ考古学博物館で見つけた「ヒエログリフ刑事(デカ)」。
タイトルもデザインもエジプトにしてはカッコいいし
有名な遺跡に描かれている文字を説明している。
いつかじっくり読んでみたい。