クフ王の大ピラミッド建設には、当時毎日20万人が働き30年を要したといわれている。
4500年前の完成当時は滑らかな石灰岩で覆われていた。
日光を反射して、さぞかし眩しく輝いていたことだろう。
長い年月のうちに表面の石灰岩は略奪されたり、他の建造物に利用されたりした。
今ではピラミッドの頂上付近にわずかに残るだけ。
完成時の高さ146.6 mは(現在の高さ138.8m)、14世紀にイギリスのリンカン大聖堂の
中央塔が完成するまで、大ピラミッドは世界で最も高い建物だった。
大林組が「現代の技術を用いるならどのように建設するか」を研究した。
それによれば総工費1250億円、工期5年、最盛期の従業者人数3500人。
クフ王のピラミッドの南側で発見された、世界最古といわれる木造船「太陽の船」。
実際に船として使用されたものではなく、死後復活する王を運ぶ儀式の船に似ていたため
「太陽の船」と呼ばれている。全長42.32m、全幅5.66mのレバノン杉でできている。
発見された場所がそのまま博物館になっていて、復元した船の周りを一周することができる。
2011年にすぐ横の敷地では第2の船を発掘した。復原された太陽の船は
ギザ遺跡の近くに現在建設中の「大エジプト博物館」に展示される予定。
ところで、ピラミッドでは皆いろんなポーズで写真を撮る。
バエるポーズを指示してチップをもらう輩もいる。
中にはチップを要求されても無視する観光客がいるけれど
散々写真を撮って楽しんだのなら多少のチップを払ってもいいではないか。
ピラミッドバックだとスフィンクスはそう大きく見えないが、世界最大の像である。
背景に写っているカフラー王のピラミッドと同じ時代に作られた、王を守護するシンボル。
今年の3月にはスフィンクスの前でエジプトが舞台のオペラ「アイーダ」が公演された。
ギザのピラミッドを舞台に古代エジプトの悲恋物語。いつかこの場所で観てみたい。
スフィンクスは一枚岩から彫り出した。全長73.5m、全高20m、全幅19m。
7階建てほどある高さで人が米粒のように小さく見える。
前から見ているとわからないが、かなり胴長でしっぽだってちゃんとある。
スフィンクスの足下には、トトメス4世の「夢の碑文」という石碑が立っている。
建造から千年以上後のエジプト新王国第18王朝のトトメス4世が
砂に埋もれていたスフィンクスを掘り出したという記録が残っている。
なんでも、まだ王子の頃にスフィンクスが夢に現れて
「砂に埋もれちゃって苦しい。砂をどかしてくれたらファラオに即位させる」
と話したという記録が刻まれている。
千年以上耐えていたのか・・・