この時期、日本でもケーキ屋やパン屋などで販売されているドライ・フルーツなどを混ぜ込んだケーキ「シュトレンStollen」。開封して一度に全部食べていませんか?
アドベントの時期、ドイツではシュトレンを少しずつスライスして食べる。練り込まれたフルーツの風味が日ごとに染み込むため、毎日味の変化を楽しみながら、クリスマスを待ちわびるというもの。
ドレスデンのクリスマスマーケットは、「シュトリーツェル・マルクト」と呼ばれ、1434年にマーケットがはじまって以来、この名前を守り続けている。シュトリーツェルとは、クリスマス菓子シュトレンの古語。ドレスデンはシュトレン発祥の地とも言われています。
ドイツ人にとってもシュトレンはクリスマス菓子として外せない大切なもの。特にドレスデンのシュトレンは「ドレスデナーシュトレン」と言われ、小麦粉100キロに対して70キロ以上のドライフルーツ、10キロ以上のアーモンド等、材料の分量が厳密に指定されていて、ドレスデンにある約150軒のパン屋は門外不出のレシピを代々受け継ぎ味を競っています。
手に取るとずっしり重いシュトレン。手間のかかる作業をていねいにこなす職人の思いが伝わるこのお菓子は、アドベントの季節に薄くスライスして毎日ちょっとずつ食べる。そうしてクリスマスまでの時間を楽しみます。