デリーにて

家族の象徴
夕方、風も涼しくなった頃、マハトマ・ガンディーの慰霊碑が建つ公園のラージガートへ行った。そろそろ暗くなるというのに、たくさんの人が散歩をしたり、花を捧げに訪れて賑わっていた。私は、ある家族に目がとまり、というより赤ちゃんに釘付けだった。耳のついた可愛い毛糸の帽子、そしてアイラインと額。
赤ちゃんに触りたくてその家族に近づくと、お母さんとお父さんは、私に笑顔で答えてくれた。カメラを向けると、何も言わずありがちな家族写真のポーズをとってくれた。レンズ越しから見た「ありがち」なポーズは、家族の愛情がストレートに伝わり、何か悪いものがすっと出て行き優しい気持ちになれた。





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