北欧の小国フィンランドをイメージするものといえば
ムーミンにサンタクロースにノキアにシベリウス・・・
それだけではありません。フィンランドは今、ITにはじまり
福祉、男女平等、虫歯予防、環境、デザインといった
様々な「先進国」として紹介されています。
そして旅行をしていてもっとも感じられるのが「食」。
かつて某欧州の大統領たちから「イギリスと並ぶまずさ」と
酷評されて以来、スオミ魂に火が付き
国家プロジェクトで食の革新が進められてきました。
今では、国民レベルで「正しい食事で心身ともに健康になる」
という認識が広まり、子供たちへの食育も積極的に。
もともとフィンランドは豊かな森と海を持った
食材が豊かな国。屋台からレストランまで
目移りするくらい食べたいものが街に溢れています。
日本から九州を除いた国土ほどのフィンランド国内には
18万8000もの湖があります。
首都ヘルシンキからラップランドに至るまで
フィンランドは、水とともに暮らしています。
フィンランド人はサウナ同様、湖を愛しています。
夏は湖畔のセカンドハウスでのんびり過ごすのを好みます。
釣りやスイミングを楽しみ
湖で泳いだ後はサウナで体を温め
再び湖に飛び込むのです。
ちょっと贅沢に聞こえますが
これが一般家庭の夏の過ごし方。なのだそうです。
清々しい空気に包まれた早朝
水辺を散歩していると前を歩いていた女性が
鼻歌まじりに軽快なステップで歩いていました。
「だってこんなに気持ちのいい朝は踊らずにはいられないわ」
素直な感情表現に影響されて
こちらまで朝からいい気分です。
港の青空市場は、露店のテントに色とりどりの野菜や果物
カフェや食堂、お土産、手芸品、雑貨
乾物などなどが並ぶ楽しいマーケット。
焼き魚や肉の焼ける香ばしい匂いに胃袋が刺激されます。
フィンランドといえば種類豊富なベリーの数々。
ブルーベリー、ビルベリー、ラズベリー、クラウドベリー
いろんなベリーが森で採れます。
フィンランドでは「自然享受権」が認められ
「森はみんなのもの」という考えがあります。
例え他人の所有する森であったとしても
誰でも自由に入ってピクニックや
キノコやベリー摘みを楽しむことができるのです。
店頭で果物をほおばる主人に
「自分ばっかり食べて、僕にもちょうだい!」
とおねだりしている犬君。
それを見ていた店のおばさんが
リンゴやベリーを両手いっぱいに持って
犬君に食べさせていました。そんなところからも
フィンランド人のおおらかさが感じられます。
テントの食堂では幼稚園児たちも
小魚や野菜をかじって食育中。
先生の質問にも大きな声で答えていました。
市場で食のお勉強。これぞ食育です。
フィンランドを代表する老舗デパート「ストックマン」の
地下にある食品コーナーも見逃せません。
焼きたてのパンやデリ、お土産にもぴったりな
フィンランド産のジャムや乾燥キノコ
トナカイ肉の缶詰など種類豊富に揃っています。
フィンランド人は大のコーヒー好き。
今世界中でコーヒーブームですが
そんなことは関係なく昔からコーヒー党が多く
自称世界でいちばんコーヒー好き。
確かにヘルシンキの街には
小さなカフェからロバーツ・コーヒーといった
国内大手のチェーン店まで至る所に
コーヒーショップが軒を並べて
スターバックスが入る隙間もありませんでした。
(今年の10月にようやく市内に初上陸)。
フィンランドはどの店のコーヒーを飲んでも美味しい!
あっさりとした口あたりでありながら深い味わい。
どおやらフィンランド人と
日本人の舌の好みは似ているようです。
フィンランドはパンがとっても美味しい。
レストランでは数種類のスライスしたパンがでるのですが
どれも美味しくて毎度メインが来る前に
食べ尽くしてしまうほどです。
伝統の黒パンはライ麦から作られる
もっちりとした食感と酸味が後を引きます。
少々重いですが保存がきくので日本にも持って帰れます。
もちろん我が家の冷凍庫にも。
フィンランドテイストを存分に楽しむなら
「ヘルシンキメニュー」のプレートが飾られているレストランへ。
フィンランドも北欧全体に広がる
「ニューノルディック・キュイジーヌ」の波に乗り
地もの食材にこだわり伝統料理に新しいアイデアを
加えた料理を提供しています。
「フィンランドはおいしくない」なんてもう誰も言えません。
スオミ(フィンランドの通称)の実力をぜひ味わって!
写真は「Nokka」にて。
洋梨とホワイトチョコレートのペストリーとリコリス
(黒いグミの食感に似た菓子)のアイスクリーム。
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今のフインランドの様子を、
楽しく拝見しました。
fusan初めてフインランドへ行ったのは40年前、
思い出は「サウナ」「シベリウス」「トナカイ」・・・
夜中まで明るい白夜でしょうか。
その後も仕事で3回行きましたが、
全て良い思いでばかりです。
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コメントありがとうございます(*^▽^*)
次回もヘルシンキを綴りますので
また来て下さい!
今年の「Agora」7月号にも村上春樹氏の
ヘルシンキ紀行でシベリウスの話を中心に
描かれていました。興味がありましたら
オンラインでも購入できるとおもいますよ。
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フィンランド・・・というと、野菜がない・・・というイメージでした。(行ったことはないけれど。^^;)
子供のお弁当も生のニンジン1本とか、そんな風に食材に手をかけないというイメージでした。爆
実は食材が豊富なんですね。
トナカイの肉って、こちらの牛肉みたいな感覚で食べられているんですかね? トナカイと聞いただけで、ワイルドだなぁwwって思っちゃいます。
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トナカイ肉は鹿肉みたいなレベルでしょうか。特別ではないけれど、どこでも食べられるってわけでもなかったです。郷土料理のレストランで食べられます。ちなみにスーパーの肉売り場では見なかったです(;^_^A