サン・セバスチャン ピンチョス食べ比べ

 

スペイン北部のサン・セバスチャンは
「ピンチョス」と呼ばれる
フィンガーフード発祥の地として知られ
ピンチョスを求めて世界各地からやってきます。
旧市街を中心にバルがひきめき
カウンターには趣向を凝らしたピンチョスが
ずらりと並んでいます。
星の数ほどあるピンチョスを食べ歩くのが
美食の街サン・セバスチャンの遊び方。

昼夜問わず賑やかなバル「BAZTAN」
ランチタイムからシエスタ（昼休憩）なしで深夜まで
オープンしているありがたい店です。
黒いユニフォームを着た無骨なおじさんたちが
カウンターで黙々と仕事をしている様子は
まさにバスクの男を感じます。
ピンチョスはバゲットにのせるタイプの他にも
パイのせ、グラスボール、串など
目移りするほどメニューが豊富。
モルシージャ（血入り腸詰め）
ツナとエビのパイ、マッシュルームと卵
アーティチョークとスモークサーモン
ガスパチョをオーダー。
1軒目にしてレベル高いです。

 

 

BAZTAN pintxos&bar

先のバルの近くにあるグルメショップに見つけた
バスクに近いリオハの「ワイン塩」。
リオハはスペインを代表する高級ワインの産地。
結晶の形のままのフレーク状で
蓋を開けるとワインの香りが広がります。
お土産にもぴったり。

前回の記事でも紹介した
2013年のピンチョスコンテストで銀賞を獲得したバル。
ムール貝とタマネギの酢漬けのせタコ串焼き
マッシュルームとエビのハム巻、マグロのピクルスサンド。
カリョス（牛胃袋のトマト煮込み）を注文。
どれもシンプルだけど一つ一つの味がしっかりしていています。
隣りのテーブルでは、子供たちがピンチョスをつまんでいました。
バルでは家族連れもよく見かけます。
子供の頃からこんなレベルの高い料理を食べていたら
彼らの舌は一体どおなることやら・・

 

CASA VERGARA

 

 

 

長いカウンターには、色とりどりの調理前の
ピンチョスが並んでいます。
温かい食べ物はオーダーを受けてから
目の前で調理してくれます。
エビとガーリックのピンチョス、
マッシュルームとベーコン巻、ミニ・ガスパチョ。
大きなマッシュルーム焼きは肉厚でジューシー。
ランチから通しでオープンしています。

 

Goiz Argi
Calle de Fermin Calbeton, 4

 

 

 

サン・セバスチャンでも一目置かれている
「A Fuego Negro」。
店内は黒と赤を貴重にしたアーティスティックな印象。
奥にはテーブルと椅子があり
ゆっくり食事もできます。（着席料アリ）
サンセバにはヌエバ・コシーナの発祥地。
そんな新しい料理法と斬新なアイデアから生まれた
ピンチョスが食べらる店。
ワインの種類も豊富。
神戸牛のミニチュアバーガー「Mac Kobe」、
トマトのリゾット、メレンゲ、ドライバナナのせ。
もはやミニチュア・アート。

 

A Fuego Negro

 

旧市街の中心となる
コンスティトゥシオン広場の一角に店を構える
「ASTELENA」。
通りすがりに入った店で
ガイドブック等には掲載されていませんが
なかなかのツワモノです。
「うちは肉料理が自慢だよ」という言葉の通り
チョリソーから、ステーキ、ホホ肉の煮込み、フォアグラまで
どれも美味しくてボリュームも満点。
ピスタチオのコロッケもナイスアイデア。
プレゼンテーションも凝っています。
気さくで威勢の良いおにいさんが迎えてくれるでしょう。
食事に訪れたいバルです。

BAR ASTELRNA
Calle Iñigo, 1
plaza de la constitución

 

 

さて、今回のバル巡りで優勝に輝いた店はここ
「La cuchara de san termo」。
5時半オープン前から、雨の中私を含めた数人が
すでに外で待っていました（ここでは珍しい光景）。
オープンと同時にカウンターはうまり
あっという間に店内はごった返しの状態。
カウンターにピンチョスは並んでおらず
メニューを見てオーダーします。
料理は全て注文を受けてから作るミニチュアスタイルです。
牛サーロインステーキ、子イカのロースト
イカスミのリゾットをオーダー。
一流レストラン並みのクオリティの上
どれも500円ほど。
地酒のチャコリもすすみます。

 

La Cuchara de San Telmo La Cuchara de San Telmo

 

 

美しいコンチャ湾を眺めながらのピンチョスもおすすめです。
海岸沿いにはテラスレストランが軒を並べています。
晴れた日はテラス席で潮風に吹かれながら
チャコリとシーフードで乾杯はいかがでしょう？