ドブロブニクは猫と路地とオレンジの街

クロアチア最南部に位置するドブロブニク。
オレンジ色の屋根と紺碧のアドリア海の
コントラストが美しい景観は
「アドリア海の真珠」ともうたわれます。
城壁に守られた旧市街の中は
細い路地と階段が張り巡らされてまるで迷路のよう。
観光客におかまいなく
自由と平和を象徴するかのように
猫たちが階段や港でのんびり昼寝しています。

ドブロブニクは中世に地中海貿易で栄えた城塞都市。
1979年にはその歴史的価値が認められ
世界文化遺産として登録されます。
しかし、1991年の内戦で街は破壊され
ユネスコの危機遺産リストに登録を移されます。
1995年の内線終結後、ドブロブニクの市民は
街の再建に取り組みます。
中世の建築様式を守り、瓦も昔と同じ色形のものを造り
3年後の1998年、ドブロブニクの街は
その美しさを取り戻し危機遺産から脱したのでした。

旧市街へは正門となる西側の「ピレ門」から入ります。
そのほうが町の雰囲気が伝わります。
外側から見える城壁は、見るからに堅牢な要塞です。
1667年の大地震で旧市街の大部分が破壊された中
ほとんど被害を受けなかったと言われています。
現在の城壁の形は15～16世紀にかけて構築されたもの。
城壁の上は一周できる遊歩道があります。
一方通行で約2キロ。料金は100クーナ（約1800円）
とかなりお高め。城壁の上から
オレンジ色屋根がひしめく町並みを眺めたいならば
ドブロブニクカードの購入がおすすめ。
城壁ウォークを含む8つの博物館と
公共バス一日乗り放題で150クーナ。
オンライン購入なら135クーナとさらにおトクです。
1,3,7日と3種類ありますが
城壁ウォークは1回のみ有効なので
長期滞在でも1日パスの購入が賢明でしょう。

ピレ門をくぐり旧市街へ。
門から続くメインストリートのプラツァ通り沿いは
お土産屋、レストラン、カフェが軒を並べ
観光客で賑わっています。
驚かされるのは食事の値段の高いこと。
観光地だとしても高すぎます。
いつもの調子でちょいちょいカフェに入っていたら
あっという間にお財布が軽くなってゆきます。
いくつかのレストランにも入りましたが
雰囲気を楽しむならOK。
クオリティは悪くはありませんがそこそこ。
手頃な値段で美味しいレストランは旧市街の外にあります。

 

城壁に囲まれている旧市街。
大通りはプラツァ通りだけなので
両脇の小径を気ままに散策しても迷うことはありません。
気になる路地を見かけたら迷わず進んでいきましょう！

階段を上まで上った路地の隙間からオレンジ色の屋根瓦。

飼い猫のように毛艶の良いこと。
今や平和な塀の中は猫もパラダイスなのでしょう。

 

東側のプロチェ門から見える旧港の風景。
中世当時は交易品を積んだ船が集まり
さぞ賑やかだったのでしょう。
そんな記憶が景色から伝わってきます。

旧港の案内板前で昼寝中の猫。
人が集まるところで横たわって
さりげなく存在感をアピール。

 

 

 

通りすがりのカップル。
幸せオーラ全開のおちゃめな花嫁さん。
おすそ分けありがとう。

 

 

 

 

こんな可愛いカップルも。

 

 

 

 

プロチェ門を出て海沿いにまっすぐ
1キロほど歩いたところにあるDESA 。
内戦後に、地元女性の自立支援を目的に
立ち上げられたNGO団体が運営するお店。
ここでは手作りの手工芸品やお菓子
ジャムなどを購入できます。

 

 

 

 

ダルマチア地方特産のビターオレンジの手作りジャム
(25クーナ)は見た目も可愛くお土産にもぴったりです。
ここのジャムはドブロブニクで一番美味しい！
（と思います）

 

 

 

旧市街の中でも、特産品のラベンダーやオリーブなど
お土産に良さそうなプロダクツをたくさん売っています。

店の中を凝視する猫。
営業妨害でも追い払われることもないようです。