車の旅はフリーウェイでどこへでも行ける。それもアメリカらしい体験。車旅をするなら50あるアメリカの州で2番目の広いテキサスがいい(一番はアラスカ)広大な土地をひた走りモーテルに泊まりながらロードムービーのような旅をしよう。そんな気持ちで目指した場所はちょっと不思議な町マーファ。 DFW空港から国内線で西へ乾いた大地の上を飛びメキシコの国境に接するエルパソ空港に到着。レンタカーの手続きは日本で事前に予約をしたのでスムーズに借りられました。その上、車は空港を出た目の前にあるパーキングにすでに用意されている。さすが車社会だけありストレスフリー。 空港からI—10でひたすら東へ向かいます。メキシコ国境に近い幹線道路ということもあり乗用車よりもトラックやトレーラーがほとんど。途中で山岳時間と中部時間をまたぐと同時にスマートフォンの時計が一時間進んだ瞬間を目撃したのにはちょっと感激。続いて損した気分。その先には国境が近いせいか検問がありパスポートチェックをされたりなかなか風変わりな体験もあります。フリーウェイと並走する貨物列車とアムトラックが時折追い抜いて行く。そんな光景がますますロードムービー気分を盛り上げてくれます。 90号線と交差するヴァンホーンで休憩。グレイハウンドも休憩中。スナック菓子を仕入れて車を南に走らせマーファを目指します。 90号線に入ると不安にくらい車が走ってない。荒野にまっすぐ伸びる道をひたすら進んで行くとぽつんと立つ無人のプラダのブティック。店内にはバッグや靴が並んでいるも扉は開くことなく店員もいない。これはマーファで活動するアート集団が管理する作品でPRADAの直営店を砂漠に置き朽ち果てるまでの時間を感じる作品 さらに進むとかなり怪しい物体が荒野にに駐機しています。広い空の下で太陽光を反射させている真っ白な飛行船のようなもの。実に怪しくてシュール。映画は「オブリビオン」を思い出す光景。マーファにはどうやら別次元の
エネルギーが流れているのかも。 エルパソから約3時間「ようこそマーファ」の看板が見えてきました。カーナビで確認すると町の中心まであと25キロ。テキサスは広いのだ 町の中心に到着すると人とすれ違うこともなく列車は止まることなく勢いよく通過して行き一見すると色あせた古めかしい建物が残る無人の町。なんだか不安になってきます。 予約したモーテルに掲げてある妙な看板。実はここマーファはUFOが頻繁に現れることでも有名でUFO目当てに来られる人も少なくないとか。寂れた雰囲気の町といい、ミステリーライトといいこの町は丸ごと映画のセットのようです。 古いモーテルを居抜きでブティックモーテルにリノベした「サンダーバードホテル」ホテル名はそのまま引き継いでいるのですが、SF人形劇そのままのネーミングにもぐっと惹かれます。 白を基調にシンプルな客室。ローベッドにインディアン風ファブリック。バタフライチェアでブティック度を上げているみたいな。客室の奥には3畳ほどのスペースにクローゼットとシャワールームとトイレ。 フォトジェニックな客室です 車を置いて徒歩で町を散策。ひとつひとつの建物を
よく見るとギャラリーだったりレストランだったり
ブティックだったり。ショップや施設が
古い町並みに溶け込んでいます。
ジェームスディーンの遺作「ジャイアンツ」の舞台になった1929年創業の「ホテルパイザノ」。国の歴史建築物に指定されているだけありロビーに一歩入るとアメリカの古き良き時代にタイムスリップした感覚。ギフトショップではホテルオリジナルのグッズも販売しています。 ハレイワあたりでみかけそうな古典的なスーパー。店内は生鮮食料品からコスメまでこだわりの品揃え小さなトレーダージョーズといった感じ。商品を見ているだけで軽く1時間は過ごせます。
美術書とローカルアーティスト作品を中心とした
ブックカンパニー。ここも見ているだけで
軽く1時間は過ぎてしまいそう。
マーファを現代アートの聖地として再生させたのが
ミニマルアートを代表する芸術家のドナルドジャッド。
彼が制作する大きな作品を置ける広大な場所を求め
N.Y.を離れて1994年に亡くなるまで制作を続けた地が
ここマーファでした。彼の作品は彼が生前に創設した
チナティ財団によって運営・管理され
マーファ郊外にある広大な土地に彼が信頼を置く
アーティストの作品とともに展示されています。
一方、街中に残っているジャッドの家やアトリエなど
個人の不動産的なものは彼の遺族が運営する
ジャッド財団によって管理されています。
どちらも見学はオンラインでの予約制。
ジャッドのアートに触れるために
人口2千人の町に世界中から年間数万人もの人がやってくるのだそう。 町を歩いていると遠くからパッカパッカという音が聞こえてくる。ここでは移動
手段は車か馬。それだけ自由だということですね。 どの店も食のレベルが高いのがマーファのもうひとつの驚くべきところ。都会の流行りのレストランよりも断然美味しい。荒野の只中にお洒落で美味しいレストランがあるなんぞなかなか怪奇。著名人も頻繁に来るみたいで何気にカウンターに腰かけた隣人がスターだったりすることもあるそうだ。 暗闇にネオンが光る怪しげなサンダーバードホテル。マーファの不思議な旅は続く。
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懐かしい風景に見いってしまいました。
有難うございました。
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訪問ありがとうございました。以前に行かれたのですね。遠いのでなかなか再訪は難しいですがまた訪れたいです。