ドイツは「ロマンティック街道」や「メルヘン街道」などテーマに沿った史跡や風景などを結んだ150ルート以上の街道があります。ドイツ中央部を東西に走る「ゲーテ街道」は1990年のドイツ再統一により誕生した東西ドイツを結ぶ最初の観光街道。フランクフルトからドレスデンまで小さな町から町へ鉄道で旅する約400キロはゲーテの物語の他にも、おいしい郷土料理や地ビール音楽や芸術など思いがけない楽しみに溢れています。 大都市から表舞台に出てこない小さな町まで隅々までたっぷり案内します! 旅の始まりは大都市フランクフルト。ビジネスマンたちが行き交う金融街を抜け買い物客でにぎわうショッピングエリアを通りマイン川の南に広がるザクセンハウゼン地区へ。ここは古風な酒場が軒を連ねる下町エリア。おいしいお酒とおいしい地元料理を求めてたくさんの観光客がやってきます。もちろん地元民も。 ザクセンハウゼンで見逃せないのが街に古くから伝わる醸造酒のリンゴ酒「アプフェルヴァイン」。フランクフルターはアップルワインを愛してやみません。1931年創業のアドルフ・ワーグナーは地元でも有名な酒場レストラン。ランチタイムから満席のことが多いので少し時間をずらして行くのがおすすめ。 日替わりや週替わりのメニューもあり料理も充実していますが見逃してはならないのがグリューネゾーセ。フランクフルト名物のハーブソースです。このソースもまたフランクフルターが愛してやまないものなのです。毎年5月にはグリューネゾーセ・フェスティバルが開催されもっとも美味しいソースを競います。 2016年のチャンピオンがここアドルフ・ワーグナー基本はジャガイモとゆで卵にかけて食べるのですがシュニッツェルにかけて食べるのをおすすめしたい。ゲーテも好きだったソースだと地元の人は言いますが証拠となる文献はないそう。いずれにしろゲーテもグリューネゾーセもフランクフルターの誇りです。 Apfelwein Wagner
住所:Schweizer Straße 71 Frankfurt am Main
営業時間:11:00~0:00
レーマー広場の直ぐ近くにゲーテが生まれてから16歳まで過ごした生家があります。現在は博物館として運営され、裕福な家庭に生まれたゲーテの贅沢な暮らしぶりを伺うことができます。家は第二次世界大戦で大きなダメージを受けましたが忠実に復元され疎開させていた家財道具が戻されました。 4階建ての家には子供部屋や、書斎、リビンルームキッチンなど再現されています。ゲーテの部屋に置かれていた木製の大きな箱。ゴミ箱ではありません。ゲーテ25歳のときに「若きウェルテルの悩み」を書き下ろした立ち机。ゲーテは、小説は立って書いた方が捗ったのだそうです。ゲーテの胸像や肖像画などが展示されたゲーテ博物館も併設されています。 決して大きな博物館ではありませんがゲーテゆかりの品々や1700年代の富裕層の暮らしが見られるので、見応えは十分にあります。 フランクフルター・ゲーテハウス
住所:Großer Hirschgraben 23-25
60311 Frankfurt am Main
営業時間:月〜土10am – 6pm日・祝日10am – 5.30pm
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