ゲーテ街道400キロの旅 ナポレオンとゲーテが出会う町エアフルト Author hiromi Date 2017-03-19 Comments: Leave a comment タンホイザーの舞台になった城があるアイゼナハから鉄道で東へ30分のエアフルトは742年に建都した歴史ある町。第二次世界大戦による被害も少なく教会や修道院、古い木組みが数多く残り中世の繁栄を今に伝える寄り道するのにちょうどよい大きさの町。 ゲーテが初めてエアフルトを訪れたのは1765年。ライプツィヒの大学へ進学した16歳から幾度となくエアフルトを訪れます。そしてゲーテが敬愛するマルティン・ルターはエアフルトで5年間哲学の勉強をしています。そしてゲーテの大ファンだったナポレオンは1806年にエアフルトを侵攻しかつてマインツ大司教が築かせたペータースベルク要塞を軍事拠点にします。 エアフルトの駅から北に10分ほど歩いたところにある1808年にナポレオンが王侯会議を開いたカイザー・ザール(皇帝の広間)大学の舞踏会用のホールで、ゲーテが舞台監督を務めシューマンやリストが演奏しシラーの「ドン・カルロス」の初公演が行われた由緒あるところ。ホールは現在、イベントなどで使用されています。決して広くはありませんが白いバルコニーと天井画が優美なホールです。 ゲーテの「若日のウェルテル」の大ファンだったナポレオンはエジプト遠征に持参し7回も読み返したそう。ゲーテファンのナポレオンは今日の州庁舎に招き謁見した際、ゲーテにレジオン・ド・ヌール勲章を授けています。レジオン・ド・ヌール勲章といえば昨年、世界の北野武が同勲章を授かったことで話題になりましたね。 こちらのナポレオン人形はカイザー・ザールの館内で出迎えてくれるのですが、微妙にリアルでコワイ。ナポレオンの身長は168mと小柄だったのですがこの人形は150cmにも満たない。それはデフォルメしすぎちゃう? カイザー・ザールの前の道をまっすぐ進むと川の上に家が建つクレーマー橋。 「商人の橋」を意味するこの橋は木組み家屋付きの石橋路面店が軒を連ねるショッピングストリート橋。11世紀に建造されたこの橋は、フィレンツェにあるポンデ・ヴェッキオ橋よりも100年以上古いのです。 橋の上の店「ゴールドハイム・ショコラーデン・マニュファクチュア」はドイツ国内でも人気のチョコレート専門店。口に入れた瞬間にとろけ出す濃厚な香りと滑らかな舌触りは極上。お値段もリーズナブルでお土産にぴったり。 橋の上はカフェや雑貨屋などが軒を連ねる賑やかな通り。橋の両側のショップを覗きながら歩くのが楽しい。 可愛らしいディスプレイの古本屋さん。店内を覗いてみたくなります。 クレーマー橋を渡り10分ほど歩くと大きなカテドラルが見えてきます。見上げるような聖マリア大聖堂とゼヴェリ教会その間にはドーム広場から大階段が続きます。 内部は薄暗くわずかな光が祭壇のイエスを照らしていました。 華麗な祭壇やステンドグラスはかつてこの街が繁栄していた証。大聖堂の中にはステンドグラスマリア祭壇画など貴重な美術品があるので時間をたっぷり取っての見学がおすすめ。 日が暮れた後のカテドラルはとても美しいです。12月は広場でクリスマス・マーケットが開催されています。 振り向けば旧市街もイブニングドレスに着替えたかのような優美な姿になっていました。ちょっと立ち寄りがいいといいましたが夜の町を眺めて1泊くらいするのもいいですね。 ドイツ観光局 共有:クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます) 関連