シェムリアップから車で北東へおよそ1時間、現在も修復がされないまま放置され、密森にひっそりと眠る巨大寺院「ベンメリア」。回廊や十字型の中庭などの伽藍配置が、アンコールワットと類似点が多いことから「東のアンコール」とも呼ばれています。原形をとどめないほど崩壊がひどく、苔むし、木の根が石を締め付けて、ほとんどが瓦礫の山のと化した廃墟感が、アンコールワットよりも味があると最近人気のスポット。
ドイツの支援によりポル・ポト時代に埋め込まれた地雷が撤去され、2003年から見学が可能になりました。発見当時は参道も木に覆われていたそうです。11世紀に木を伐採して参道が造られ、やがて人間が去ると取り返すように繁茂する。自然の再生する力はすごい。
寺院はほとんど朽ち果てているのに対し、参道のナーガはほぼ完全な状態で残っています。特に東門テラス欄干の5つ頭のナーガは細部の装飾まで確認できます。
整備されているのは参道だけ。内部はがれ場に板を敷いて歩けるようにしています。修復されたアンコールワットやトムはもちろん素晴らしい。でもその朽ち果てた姿に悠久の時とロマン感じるものです。
ヒンドゥー教の天地創造物語「乳海攪拌」のレリーフが通路に横たわっています。アンコールワット壁面に描かれている巨大な乳海攪拌と同じ場面。中央にいるのはヴィシュヌ神。その下に彼の化身の亀クールマがマンダラ山を背負っています。竜王のヴァースキを山に絡ませ引っ張って海を攪拌し、不老不死の霊薬「アムリタ」を作るというお話。阿修羅が左側でヴァースキの頭を持ち、神々が右側で尾を持って引っ張り合っているシーン。
密林に埋もれていたお陰でレリーフの保存状態は良好。
石と石の隙間に根を張り巡らせて建物を崩壊させる
破壊力と力強い生命力を感じて。
ベンメリア
時間:6:00〜17:00
料金:5ドル
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fusan
10年前に訪ねて、
とても魅了されました。
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おはようございます。クメールの歴史はとても興味深いですね。何度訪れても新しい発見があります。