教会の鐘の音があちらこちらで鳴り響き、石造りの旧市街で共鳴する。目がくらむほど眩しい朝日が今日の始まりを告げると、鳩が一斉に飛び立った。スプリトの日の出は実にドラマチック。
あっという間に太陽は空高く昇り、オレンジ色の空を真っ青に塗り変える。
観光地とはいえ朝はまだ静か。港では漁師が網を編んでいる。
漁師たちが猫に今日の成果をおすそ分け。観光客がいない朝は住民たちの大切な時間なのかも。
アドリア海に面するスプリトの旧市街は、丸ごと世界遺産に登録されている。
旧市街はもともと4世紀にローマ皇帝ディオクレティアヌスが隠居後に建てた要塞宮殿の跡地。
それから時は流れ7世紀ごろにスラブ人の侵略で住居を失った人々が
廃墟と化したここに住み始め、住居や商店街、広場や教会をつくった。
ディオクレティアヌスといえば帝国を東西に分けて4人が共同統治を行なう四分割統治の確立と
当時影響が大きくなりつつあったキリスト教の一掃。クリスチャンの集会所や聖典の焼却、
司教,司祭を捕らえて投獄、殺害、時には円形劇場に引きずり出し、ライオンに食わせたとも。
ディオクレティアヌスの霊廟は数百年後に大聖堂に建て替えられ、
ディオクレティアヌスによって迫害され殉教した聖ドムニウスの石棺が安置されている。
「目には目。歯には歯を」旧約聖書の教えに従ったまでということか。
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ポップで可愛い店内が魅力のカフェ。
紺碧の海が紫色に変わるロマンチックな夕暮れ。
冬の静けさと合間って心に沁みる一生忘れない風景。