カンガルー島

ワイルドライフワンダーランド

オーストラリア大陸の南、アデレードからプロペラ機で30分

南氷洋に浮かぶカンガルー島。カンガルーだらけの島かと思ったら

カンガルーよりもコアラの方が多い。それどころかコアラが増え過ぎて困っているそうだ。

空にはペリカン海にはアシカ陸にはコアラ夜はペンギンと

動物好きにはたまらない島だ。

 

ユーカリオイル蒸留所の裏庭にカンガルーがいた。

「さっきのスリーパーホールドきいた?」

奥の2頭の会話が聞こえてきそう。

オーストラリア・アシカのコロニーでは、家族の絆を人間たちに見せつけている。

島の南に位置するシールベイ自然保護区には1000頭ほどの

野生のオーストラリア・アシカが生息する。

過去に毛皮売買で乱獲され、絶滅の危機に追い込まれたこともあったという。

ここでは専任ガイドが同行しなければ、アシカが戯れるビーチに近寄ることはできない。

コアラを探して上を向いて歩いていると、木の枝のY字部分に

すっぽりハマってるじゃないか。よく見ると、あっちのユーカリにも

こっちのユーカリにも。高いところから人間ウォッチングしてる。

広大なユーカリの森が広がるハンソン・ベイ保護区には野生コアラが多数生息する。

だけどこの島には元々コアラは生息していなかったという。

乱獲によって激減しオーストラリア大陸から18頭のコアラを移住させた。

天敵のいないカンガルー島はコアラの楽園となり、現在約5万匹もいるらしい。

その分ユーカリの森が危機的状況に陥っているという。

ユーカリがなくなればコアラも生きてゆけない。

かといって本土に移送するにもコストがかかり過ぎる。

殺処分も避けられない状況だという。

島の西側に位置するフリンダーズ・チェイス国立公園。

リマーカブル・ロックスと呼ばれる約5億年前から侵食され続けている花崗岩。

偶然に生まれた、波打つような不思議な造形に想像が膨らむ。

荒々しさと優美な曲線がせめぎ合う。

人間界ではありえない時間が重ねられ、意図しない偶然が創造するフォルム。

フリンダーズ・チェイス国立公園の最南端にある、南極から吹き付ける強風や

荒波の侵食で岬がギザギザのアーチ状に削られた「アドミラルズ・アーチ」。

天井には無数の鍾乳石が垂れ下がり、まるで巨大魚の口内にいるみたい。

崖の下の潮だまりではニュージーランド・オットセイのコロニーとなっている。

子どもが親を探している様子。よちよち歩きで崖を降っている。

危なっかしくてハラハラする。

ところで、カンガルー島という可愛い名前は、この島に上陸したイギリス人探検家

マシュー・フリンダーズが、カンガルーを食料にしていたことに由来するのだそう。

鰭脚類の方が捕らえやすそうだけど。

1906年に建造された石積みのケープデュクーディック灯台。佇まいがいい。

龍型雲が夕日を咥えているようだ。

 

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