カフェ旅@トルコ

ガジアンテップで一服

トルコ南東部、に位置するガジアンテップは紀元前4000年にさかのぼる

文明の痕跡があるかなり古い町。ヒッタイト、ビザンチン、アラブ、十字軍、

アルメニア、オスマンと実に様々な歴史が積み重なり、その足跡が今も残っている。

ガジアンテップは世界有数のピスタチオの生産地。

乾物屋の前には、ランク分けされたピスタチオが山積みで勝手に試食し放題。

サクサク、カリカリで香ばしい。試食と言いながら手が止まらない。

この地方一帯はシリアに続く肥沃な大地にあり、地味豊かな平原として知られ

豊富な食材を生かした様々な料理が訪れる者を楽しませてくれるのだ。

特にトルコ伝統菓子のバクラヴァは、「ガジアンテップをもって最高とする。」

と語られている。その味は今まで食べたバクラヴァの中で最高!

発酵クリーム「カイマク」の濃厚なミルク感と良質なバター

何十層も織り込まれた繊細な生地、そして緑鮮やかなピスタチオ。

全ての材料にこだわり、誇りを持って作る職人たち。

その自信と誠実さも美味しさの秘訣でしょう。

一度食べたら忘れられない味。ここに来なければ食べられないお菓子。

ガジアンテップは、ケバブとバクラヴァというトルコ2大名物の本家的存在。

ケバブレストランは大抵バクラヴァも提供している。

いろんなケバブ、いろんなバクラヴァがあって目移りしてしまう。

イスタンブールで食べるよりも、奇を衒わずストレートなおいしさを味わえる。

「Seddar Bey」カフェのコーヒーはなんとカップの中に2色のトルココーヒー!

層ではなく縦にですよ。スパイスを混ぜて石挽きしたコーヒーと

普通のトルココーヒーらしいのですがどおやって淹れているのか不思議。

飲めば混ざるので2つの味は楽しめません。

味はシナモンやカルダモンの風味と粉っぽさが残るアラビア圏にあるコーヒー。

カラフルなロクムのお茶請け付き。

いにしえの空間でロクムとコーヒーで過ごすのも素敵な時間。

しかし、これを作れる後継者はいないのだとか。

旧市街をぶらぶらしていたら、なんと屋外こたつカフェ。

中は練炭で温められている。

コタツでぬくぬくしながらシーシャ(水タバコ)を楽しむ人たち。

1635年創業のコーヒー一筋400年のカフェ。

歴史を感じるアンティークな店内でリラックスした時間を過ごせるところ。

メニューは豆を粉状に挽き水と一緒に煮出しその上澄みだけを飲む

いわゆるトルココーヒーと、ガジアンテップ名産のピスタチオを一緒に挽いた

「メネンギッチ・コーヒー」。

カフェオレやカプチーノなどといった洒落臭いものはありません。

コーヒー文化が古くから根ざしているトルコは

「コーヒー」と「コーヒーの文化と伝統」が無形文化遺産に登録されている。

さらにガジアンテップはユネスコ食文化創造都市ネットワークに指定されているだけあり、

土地の歴史を感じる興味深いカフェがたくさんある。

ガジアンテップ はシリア国境に比較的近いため

外務省海外危険情報でレベル2とされている。

いつか危険度が下がったら、ぜひ訪れてほしいところ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)