イサーン地方に残る美しい遺跡2〜もうひとつのアンコールワット

カンボジアとの国境まで約50キロの小高い丘の上に建つ、ヒンドゥの神シヴァに捧げられた寺院パノム・ルン。タイに残るクメール王朝時代に完成した寺院で、その歴史はアンコールワットよりも古いのです。
遺跡の半分以上が崩壊していたのですが、復元に17年を費やし、現在は当時と同じ美しい姿を取り戻しています。正面の参道から階段を上り、中央祠堂へと続く真っすぐに伸びた道が圧巻。中央祠堂の壁にはヒンドゥーの神々とクメール様式のさまざまな装飾が施されています。有名な出来事が,修復作業に取りかかる前に盗まれてしまった「水の上で眠るナーライ神」のレリーフが、アメリカのシカゴ博物館で展示されていたのを観光客が発見し、その後、政府や民間が幾度となく返還を求めようやく戻ってきたそうです。中央祠堂から出口を抜けると、そこからはカンボジアとの境界線の山脈まで見渡せる見晴らしの良い景色が待っていました。

もうひとつのアンコールワット、パノム・ルン


アメリカから戻ってきた「水上で眠るナーライ神」のレリーフ

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