世界遺産の橋を渡る

 

世界遺産の登録44件と世界第2位の登録件数を誇るスペイン。
19世紀の末、世界初の運搬橋として開通した
ビスカヤ橋もそのうちの一つ。
付近10キロに渡って橋がないビルバオでは
橋渡しの乗り物が今も人々の暮らしに役立っています。

ビスカヤ橋へは、ビルバオ市内からメトロに乗って20分
「Areeta」駅で下車。
ビルバオ近郊を結ぶ地下鉄は清潔で快適。
ビルバオは意外にもスペインで5番目の大都市。
北部最大の空港があり市内をトラムが走っていたり
公共交通機関が充実です。
駅を降りたら川へ向かって徒歩15分のところに
世界遺産の橋があります。

ビスカヤ橋が完成したのは1893年。
この地方は古くから鉄鉱石の産地で
今も川の上流には鉄工所が立ち並びます。
大型船の運航を妨げないために
このような面白い橋を建設しました。
近代から現代への技術革新の証として
2006年に世界遺産に登録されました。

川幅160メートルの両岸に45メートルの高さの鉄橋を備え
ワイヤーで吊り下げられたゴンドラが人と車を運びます。
ゴンドラには車6台、人50人ほどが乗れます。
乗車時間は2分。乗車料金0.35ユーロ。
世界遺産とはいえ観光客はまばら。
まあ地方の世界遺産はどこでもそんなもんです。

感想を思いつく間もなく、あっという間に対岸に到着。
小高い丘の上の教会を目指して坂道をのぼります。
丘の斜面に広がる対岸の町はなんとものどか。
日曜日とあってお店はほぼ閉まっていました。
静かな町をお揃いの民族衣装風の服を着た
少女が歩いていました。
あなたたち可愛すぎますよ。

サンタ・マリア教会も閉まっていました。

広場からはビスカヤ橋の全景を見下ろせます。
なかなか良い眺め。

ビルバオがサンチャゴ・デ・コンポステーラの
巡礼路の途中だからでしょうか。
石畳にホタテの貝殻を模したものがはめ込まれていました。

 

 

 

細い路地の隙間から橋がほんの少し顔を覗かせています。
古い町並に鉄の橋。日本の昭和的な風景ともいえなくない。
こちらもなかなか良い景色です。

 

 

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