ウズベキスタン鉄道乗車体験記

 

中央アジアに位置するウズベキスタンは
旧ソビエト連邦のCIS諸国(独立国家共同体)のひとつ。
今でも多くの旧ソ連時代からの鉄道路線が残されています。
首都タシケントは、中央アジア最初の地下鉄が走り
また2011年10月には中央アジア初の高速鉄道が開業しました。
中央アジアの中でもウズベキスタンは歴史的にも経済的にも
秀でているにも関わらず、特集される機会が少ないのが残念。
鉄道網が発達しているウズベキスタンは
実は個人でも旅行しやすい国なんです。

立派なタシケント駅、立派な鉄道

朝7時。グランドミールホテルをチェックアウト
サマルカンドに向かう列車に乗るために
中央駅へと急ぎます。

10分ほど走ると車の窓から駅が見えてきました。
駅前はロータリーでなく芝生を敷き
花を植えて美しく整備されています。

まるで現代のメドレセのように
アーチ型のエントランスに
幾何学模様
左右対称の美しい中央駅は何よりも存在感があります。

朝7時30分。タシケント駅に白地にブルーのラインの
高速列車「アフロシャブ号」が滑り込んできました。
これからこの列車で約350km離れた
ウウズベキスタンの古都
サマルカンドに向かいます。
その昔、商隊がラクダに乗って
数日間かけた旅路も
今では最高時速254キロでたったの2時間。

アフロシャブ号の名は、13世紀にチンギスハン率いる
モンゴル帝国に破壊されたサマルカンドの旧市街
アフロシャブの名に由来します。

車両はスペインのTalgo社製。
ウズベキスタンとスペインの相互協力による
プロジェクトで鉄道の高速化が進められたため
車両はスペイン製というわけです。
ちなみに、線路は国際路線でもあり
アフガニスタン行きと
中国を経由して
ロシアまで続いているそうです。

一体ロシアまで鉄道で何日かかるのだろう。

鉄道員は若者が多く
特に女性が目立ちます。

検札院から客室乗務員まで
若くてきれいな女子が多い。

制服もレトロチックで好感度◎。

 

列車は発車の合図もなく定刻に動き出し
ファーストクラスとVIP席に
飲み物と
軽食のサービスが始まります。

女性乗務員は軽食やコーヒーを配るときも
スマイルサービスを欠かしません。

乗り心地はいたって快適。
若干の横揺れが気になるけど

日本の新幹線と大した差はありません。

 

 

車両は8両の客室と食堂車1両からなります。
等級は3段階に分かれていて
エコノミークラスで5万スム(US30ドル)

ファーストクラス(US40ドル)、VIP(US55ドル)。
乗車賃は、平均収入3万円程度の一般市民には高嶺の花。
乗客はもっぱら外国人観光客です。

最後尾の食堂車両は広くて快適。
飲食の販売はしているようですが
なぜか乗客はひとりもおらず

乗務員の溜まり場となっていました。

タシケントの街を離れるとと
車窓には綿花畑が広がっています。

ソ連時代のウズベキスタンは
綿花栽培のモノカルチャーでした。

収穫時期になると学校は休校となり
国民一丸となって収穫したそうです。

現在も世界有数の綿花栽培国として知られています。
綿花畑を背に、親子で列車に向かって
手を振っている姿がありました。

その姿がとても懐かしく思え、
高速なので間に合うわけがないのですが

つい手を振り返してしまいました。

列車は南西へ平原をまっすぐ走り続けます。
綿花とトウモロコシの
青々とした畑が続く風景から

徐々に建物が増えはじめ
小高い山並みの景色へと変化してきます。

並行して走る道路に「サマルカンドへようこそ!」と
書いてありそうな看板がありました。
すると「まもなくサマルカンドに到着」
という車内アナウンスが流れました。

青の都サマルカンドはもう目の前です。

 

One comment to “ウズベキスタン鉄道乗車体験記”
  1. SECRET: 0
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    瞑想家Kのブログというのをやっているkeiといいます(*゚ー゚*)面白そうなブログを探していたらたどり着いてしまいました(*^-^)b また、来たいと思います(-^□^-)

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