スペイン統治時代の面影が残るリマの旧市街

ペルーの首都で政治と経済の中心地リマ。
インカ帝国を滅亡させクスコを制圧したスペインの征服者
フランシスコ・ピサロによって築かれました。

旧市街のアルマス広場の周りには
スペインの統治時代に建てられた
壮麗な建造物が数多く並び
当時の栄華を現在に残しています。

まずは、サン・マルティン広場で
ペルーの歴史を簡単に振り返ります。
インカ帝国を滅亡させた2年後の1535年に
本国スペインへの海路交通の利便性を考えて
太平洋に面したリマを拠点に置きました。

建都の9年後にはスペイン王が任命した副王が統治する
「ペルー副王領」の首都となります。
インカから奪った金銀をつぎ込んで建設された
壮麗なコロニアル都市は
南アメリカの植民地支配の拠点として繁栄しました。

19世紀の初頭にナポレオンが実兄をスペインの王に即位させると
それに反対す民衆蜂起からスペイン独立戦争が勃発。
同時に王への反感は南アメリカのスペイン植民地全体にも波及。
独立の気運が高まります。

そんな中、1821年アルゼンチン出身の
ホセ・サンマルティン将軍のもと
独立派はスペイン王党派を破り
ペルー共和国として独立を果しました。

白亜の建造物が取り囲むこの広場の中心には
ペルー独立運動の英雄
サン・マルティン将軍の騎馬像が立っています。

街はアルマス広場を中心に
碁盤の目状に道路が配されています。
ピサロがスペインの首都マドリードをモデルに
築いたと言われています。
広場に面して当時のピサロの居宅(現在の大統領府)や
ピサロの遺体とされるミイラが眠る
カテドラルがある観光の中心です。

旧市街観光のスタートとなるアルマス広場は
いつでも国内外から訪れる多くの人で賑わっています。
黒い制服らしきスーツに身を包んだ
ラテン系ノリのいい男女たちは
これからどこかへいくのでしょか。

アルマス広場に面するカテドラルは
ピサロがリマでまず始めに着手した
ペルーで最も古いカテドラルです。
リマは過去幾度もの大地震に見舞われており
その度にこのカテドラルは増改築を繰り返してきたため
ゴシックからルネッサンス
バロック、ネオクラシックまで
時代に応じた様々な建築様式が
取り入れられているのも見所です。
高い天井と白い柱が並ぶカテドラル内部は
過剰な装飾はないけれど壮麗です。

カテドラルに入って右側の
モザイク部屋に安置されているのがピサロの棺。
南米征服の拠点としてリマを建設した支配者が眠っています。
中央祭壇の両側には建築家兼彫刻家であったスペイン人
バルタサールによる木造の美しい聖歌隊席が並んでおり
中央祭壇の地下には
初代リマ大司教から歴代の大司教たちが眠る
地下納骨堂(カタコンベ)もあります。

また、カテドラル奥にある「宗教芸術博物館」には
歴代インカ王の肖像画や司教たちの豪華な衣装
黄金の蜀台や彫刻などが展示されており
こちらも一見の価値あり。

リマにおけるスペイン植民地時代を築いた
始まりの地アルマス広場と
スペインから独立を導いた
サン・マルティン将軍を讃える広場の
サン・マルティン広場を結ぶ「ラ・ウニオン通り」。
始まりと終わりを繋ぐこの通りは
コロニアル建築が今も多く残る風情のある通り。
一頃は治安が相当悪くて一人歩きは勧められませんでした。
現在は、取り締まりが厳しくなり
お洒落な歩行者天国として
観光スポットのひとつになっています。

しかし、今もスリなどには要注意です。

ラ・ウニオン通りに面する「ラ・メルセー教会」は
カテドラルと相反する黄金色の装飾が煌びやか。
スペイン・バロック様式の外観
壮麗なファサードとともにゆっくり眺めたい教会です。

トラックに描かれたロゴは
国民的飲料水の「インカコーラ」。
コカ・コーラをおさえて国内シェアNo1飲料です。
インカコーラは首都リマの建設400年を祝して
1935年に発売されて以来
ペルー人に愛され続けています。
「オラ・オラ・インカコーラ」と
韻を踏んだ挨拶を時々耳にします。
ペルーを訪れたら
インカコーラとこの挨拶を一度試してみてください。

アルマス広場からサン・フランシスコ修道院を
繋ぐ通りも趣があります。

通り沿いの靴屋さん。
若き日のアル・パチーノのイラストを飾った
ウインドウ・ディスプレイが
メランコリックを助長します。

靴屋さんの先に100年以上この場所に店を構えるカフェ。
こちらも老舗の雰囲気を出しています。
サンドウィッチやアルコールも置いているので
街歩きの途中に立寄りたいところです。

1549年に建立されたサント・ドミンゴ教会では
スペインに特注した青タイルが今も輝きを放っています。
しかしタイルに描かれたエンジェルの顔をよく見ると
かなり下手じゃない?
コミカルかつシュールでけっこうツボにはまりました。
しかもタイルの絵柄が合っていない部分もあったり。
それも歴史でしょうか。。。

もうひとつ突っ込みどころがあります。
食堂に飾られている絵画「最後の晩餐」
なんと円卓!そして絵の中の人数の多さ!
ペルー郷土料理のテンジクネズミ「クイ」が食卓に!
さらにキリストから向かって2番目の男
ユダの背後には悪魔が!
わかりやすすぎる。すぐにバレる。
ペルーにキリスト教を布教するため
土着人に馴染みやい絵を描いたのでしょう。
非常に興味深い絵画です。

同敷地内の2万5千冊もの蔵書を誇る聖職者の図書館。
一般の立ち入り・撮影は禁止。
ですが今回は観光局のはからいで
特別に写真撮影をさせていただきました。
それにしても美しいです。
ナショナル・とレジャーやトゥーム・レイダーなんかの
冒険ものに出てきそうです。

ピサロは、莫大な黄金を手中に収め築いた我が都を
故郷スペインを模して贅を極めた建築群で埋めつくしました。
今日のリマにもピサロが抱いた野望が未だ漂っています。

2 comments to “スペイン統治時代の面影が残るリマの旧市街”
  1. SECRET: 0
    PASS:
    まさに芸術の秋。という感じですね(*^▽^*)絵画を楽しんだり、読書をするには素敵な場所ですね。でも聖職者の図書案が一般人には禁止というのは残念ですね。( ̄_ ̄ i)
                読めないけど・・・笑

  2. SECRET: 0
    PASS:
    教会内の図書館は世界でもっとも美しい
    図書館のひとつに数えられているそうです。
    写真くらい撮っても減るもんじゃないし、
    しかしそれだけ大切で図書館も聖域
    なのかもしれません(^_^;)

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