「ウィンター サファリ」という新しい旅のスタイル

北米で西部開拓時代以前に生息していた動物が
今も残っている地域はわずか。
しかしジャクソンホール一帯では
当時見られた動物のほとんどが
今でも目にすることができることから
近年「ウインター・サファリ」が脚光を浴びつつあります。
また、ここジャクソンホールには
個性豊かなラグジュアリーホテルが
集まっているのも魅力のひとつに数えられます。

4,000m級の山々が織りなすロッキー山脈の中で
最も美しい山並みといわれるティトン連山。
ここは、西部劇映画の名作「シェーン」の
舞台となったことでもよく知られています。
そんなティトン連山の東側
地溝谷と呼ばれる地殻変動で生じた窪みには
沖縄本土がすっぽりと入るほどの
グランドティトン国立公園
西部開拓時代を彷彿させる町ジャクソンホール
そして広大なエルクの保護区が広がっています。
冬期は深い雪に埋もれ餌が乏しくなる
山々での生活を諦めた動物たちが
食料となる草を求めてここに集まり越冬します。

そのため、ここでは厳しい冬を生き抜く
さまざまな動物たちの姿を
間近で見ることができるのです。
しかし、ここもまた雪山同様に厳しい自然環境。
ティトン連山から振り下ろされる冷たい風が
窪地となるジャクソンホールに停滞し
辺り一帯は冷凍庫のような冷気と濃い霧に包まれます。
霧はたいてい早朝から昼ぐらいまでに抜けますが
一日中冷気の霧に包まれる日もあります。

朝一番、濃い霧の中
ジャクソンホールの東側に広がる
エルク保護区を訪れると
さっそくビッグホーンシープ
(オオツノヒツジ)が朝食の最中でした。
夏場は高所で過ごし冬は低地に降りてきますが
これほど大接近で見られる場所は多くありません。

ちなみに写真が青みがかっているのは
朝日が昇る前の霧の中で撮ったため。
実際は青い霧ではありませんが
色温度の関係で青色に写ります。

地上に太陽が昇ると、みるみる霧が晴れてきて
正面に白い虹が架かっていました。
これは、「霧虹」とも「白虹」とも呼ばれる
霧によって光が拡散され光の輪になって現れます。
ブロッケン現象の仲間です。

濃霧から一転、雲ひとつないすっきりとした青空に。
真っ青な空に真っ白な樹氷が映えます。

雪化粧をしたグランドティトンが
青空をバックに美しい姿を見せてくれます。

グランドティトンをバックに
バイソンが頭で雪をかき分けて草を食んでいます。

電信柱に白頭鷲が止まっています。

道路沿いの雑木林をよく見るとムース(ヘラジカ)が
餌を探してゆっくりと移動していることに気づきます。
主に湿地帯に生える植物を食べているので
川辺でよく見かけます。

名作「シェーン」のロケ地。
公開から60年以上経った今も
映画と変わらない風景に
思わずラストシーンで少年が叫ぶ名台詞
「シェーン!カムバック!」と
叫びたくなる人は少なくないでしょう。

再びエルク保護区へ行くと
なんとビッグホーンシープが車を舐めている!
理由を聞くと、イリノイ州方面から来る車に
付着している塩分を舐めているのだそうです。
塩分が付着している車を
どおやって見分けるのか不思議。
運転手もされるがまま。
ビッグホーンシープの
気がすむまで動くわけにもいきませんね。

川に集まっているのはトランペッタースワン。
名前の通り、トランペットの音色にそっくりの鳴き声。
ほかの鳥の声も混ざっていて目を閉じると
まるで吹奏楽を聴いているようで楽しくなります。
バードウォッチャーも集まっていました。

保護区内には毎年6千~8千頭に及ぶエルクが
山から降りてここで越冬するのだそうです。
そんなエルクを乱獲等から守るために
この一帯は保護区となりました。
エルクたちが厳しい冬を生き抜く姿を
馬車に乗って観察するツアーも毎日開催されています。
手が届きそうなくらい近くで見る
野生動物たちに感動の連続です。

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